メープルシロップの機能性 管理栄養士 安中千絵

メープルシロップと肝臓

メープルシロップに肝臓保護効果が見つかりました

メープルシロップに新たなはたらき

カナダでは昔から、メープルシロップは、あらゆるシーンで人々に親しまれてきました。

具合の悪い時は、メープルを加えた温かい飲み物を飲んで滋養をつけるなど、生活の知恵が今でもカナダでは根付いています。

カナダの人々は経験的にメープルの持つ力を生活に取り入れてきましたが、実際にメープルシロップには、どのような健康効果があるのかという科学的検証は行われていませんでした。そこで、ケベック・メープル製品生産者協会は、そのはたらきを明らかにするために、食品研究の最先端である東京大学大学院農学生命科学研究科の阿部啓子名誉教授に分析を依頼、そして2011年にメープルシロップを食した際の健康効果が動物実験により世界で初めて明らかにされました。
 
※詳しい研究内容や発表論文はこちら

 

メープルシロップの持つちから

今回発見されたような、メープルシロップの持つ健康機能はどこからくるのでしょうか。メープルシロップには、糖分が66%、水分が33%、その他の部分にポリフェノールやミネラル、ビタミンが含まれています。この糖分と水分以外の僅かな部分に、自然の持つ不思議な力が宿っているといえそうです。

ポリフェノールは、自ら動くことが出来ない植物が、厳しい自然環境や外敵から身を守るために生み出した、免疫力や健康維持のための物質と考えられています。この植物の持つ力が、人間に良い健康効果を及ぼすのではないかと近年注目され、植物栄養素(フィトケミカル)は現在多くの研究が行われています。

メープルシロップは、非常に厳しい寒さに耐えるカエデの樹木からもたらされる恵みです。メープルシロップの持つ植物栄養素は、肝臓保護効果にとどまらず、あらゆる有益な健康効果を持つ可能性を秘めています。

カナダで伝統的に培われてきた経験的な知恵と、今回の研究結果をふまえ、日々の食卓に、健康効果に期待を寄せつつメープルシロップをとり入れることをおすすめします。

 
 

なぜ肝臓保護は重要なのか

肝臓にはたくさんの重要な働きがあります。主なはたらきは、(1)エネルギーの貯蔵(2)血液の貯蔵(3)解毒(4)胆汁の分泌(5)物質の合成などですが、私たちにとって最も身近なはたらきは、食べたものから吸収した栄養を、からだが使えるかたちにするということ。肝臓は糖質・たんぱく質・脂質などからだに必要な栄養のすべての代謝に関わっていて、からだが必要なときに、必要な栄養を送り出す機能を担っています。
 
肝臓が健康でないと、食べたものの代謝がうまくいかず、またからだに充分な栄養を行きわたらせることができません。このため、肝臓はすべてのからだの健康にかかわる、健康の源となる臓器といえます。肝臓を保護し、良い状態を保つことは、健康の基本であり、メタボリックシンドローム、脂肪肝をはじめ、糖尿病などの生活習慣病予防にも重要なことなのです。
 
 

肝臓をまもる食生活とは

肝臓をまもるため気をつけたいポイント
  • 食べ過ぎない
  • 良質のたんぱく質をとる
  • 便秘をしない
  • 加工食品は控え目に
  • お酒は控え目に
  • n-3系脂肪酸を含む食品をとる
  • 抗酸化物質を含む食品をとる
  • 食後はゆっくり休む
  
 

肝臓をまもるおすすめ食材

肝臓をまもる効果が期待できる食材と、動物実験で肝臓機能保護効果が明らかになったメープルの組み合わせで、美味しく肝臓を労りましょう。
脂身の少ない肉やレバー:良質のたんぱく質は肝臓をまもります
:鮭に含まれるアスタキサンチンは肝臓のはたらきを助けるという報告があります
青魚:青魚に含まれる脂は肝臓の機能を助けるという報告があります
しじみやカキなど貝類、イカ、タコ、エビ:これらに含まれるオルニチンやタウリンには肝臓機能を助けるという報告があります
大豆製品や豆類:良質のたんぱく質は肝臓をまもり、食物繊維は便秘の予防になります
くるみ:くるみに含まれるn-3系の油には肝臓の機能を助けるという報告があります
ゴマ:ゴマには肝臓のはたらきを助けるという報告があります
野菜・芋・くだもの:これらに含まれるビタミンや食物繊維は肝臓の働きを助け、便秘を予防する効果があります

 

肝臓をまもるおすすめメープルレシピ

さばのみそ煮 白花豆のバニラシロップ漬け 鮭のメープルみそ粕漬け
茄子といんげんの胡麻和え 鶏ささみレモンあんかけ ラムチョップのメープルソース
メープル味の豆と根菜の
ふっくら煮
鶏レバーのメープルシロップ煮 いかの山椒煮
メープルシロップ風味
えびの甘辛メープルシロップ炒め

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