有元葉子先生のコラム

お茶事でメープル談議 ~ メープルがもたらしてくれる楽しい時間

懐石料理と会席料理。どちらも「かいせきりょうり」ですが、この2つには違いがあります。「懐石」は茶事でお茶をいただく前に出されるお料理のこと。一方、料理屋でお酒とともにいただくのが「会席」、もともとは江戸の料理茶屋で行われた宴席の料理です。違いはあってもお客様をもてなしたい、という思いが込められているのはどちらも同じ。私は日頃から、主人が心を尽くして客人をもてなし共に食す懐石料理の心を、家庭でのおもてなしの見本として実践したいと思っています。

先日、お茶の席で料理をお出しする機会がありました。茶事のお料理ですから懐石料理ですが、形式張ったものではなく、集まった皆さんが好きなものをお出ししたいと思いました。好きなものがあると場が明るくなりますよね。季節柄なにか明るい色で酸味のあるもの・・・と考えて選んだのが、プチトマトをメープルビネガーで漬けたもの。すると、今までプチトマトが苦手で全く食べることのなかった男性が「これなら食べられる!」と大変驚いておっしゃったのです。「こんなにおいしいプチトマトは初めてです。いったい何で漬けているのですか?」って。メープルシロップから作ったビネガーだと分かると、お茶事にメープル?メープルビネガー?と皆さん驚かれたようです。食べてみてさらにびっくり。「とってもおいしい!」

私は普段からお料理の甘みにはお砂糖ではなくメープルシロップを使いますし、メープルシュガーやメープルビネガーも我が家ではすっかり定番の食材です。でもそこにいたほとんどの方が、メープルビネガーはもちろん、メープルシロップが何から出来ているのか、どのように作られるのか、どんな種類があるのか・・・初めて知ることばかりだったようです。

これをきっかけにメープル談議に花が咲き、本当に楽しいお茶事になりました。

メープルの美味しさは、楽しい時間を運んできてくれることを改めて感じた出来事です。
 
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