メープルシロップの歴史

北米先住民から入植者へ メープルシロップ作りの伝統は、何世紀にも渡って受け継がれてきました。

1600年代に入植者がやって来るはるか昔から、メープルの原生林は存在し、先住民はメープルの樹液が甘く、栄養価に優れていて、活動の源になることを知っていました。彼らは春になると、メープルウォーター(樹液)を採取するために家族で森に移住しました。
 

1500年代

1600年代に入植者がやって来るはるか昔から、メープルの原生林は存在し、先住民はメープルの樹液が甘く、栄養価に優れていて、活動の源になることを知っていました。彼らは春になると、メープルウォーターを採取するために家族で森に移住しました。小型の斧でメープルの幹に傷をつけ、木製のくさびを切り口の下に固定し、それを伝ってメープルウォーターが木の皮の容器に溜まるようにしていました。

 

1600年代

現在のカナダ人の祖先である欧州からの入植者達に、先住民が、春先にメープルの木の幹に採取口を取り付け、メープルウォーターを収穫する方法を伝えました。

 
 

1700年代

入植者はメープルの森の中に簡易な小屋を建て、鉄の大釜でメープルウォーターを煮詰めていました。

 

1800~1840年代

この頃は、“spigots(スピゴット)”または“spiles(スパイル)”と呼ばれる、杉の木で作られた採取口が使われていました。生産者達はかんじきのような雪靴を履き、メープルウォーターを集めるために森の中を歩き回っていました。そして十分な量を集めると、樹液を煮詰める小屋“シュガーハウス”に戻ったのです。

 

1850〜1950年代

作業工程や採取技術が改良され、木のバケツはアルミのものに変わり、伝統的なシュガーハウスも変わっていきました。重い鉄の大鍋は、温度計やメープルウォーターの量を調整する浮きが装備されたエバポレーター(蒸発機)となりました。

 

1970年代

1960年代中頃、技術が近代化され、メープルウォーターを集めるためのバケツや樽、馬やトラクターはビニールのチューブに取って変わられました。そして、バキュームポンピングシステムを使い、メープルウォーターを速やかに木から貯蔵タンクに運べるようになりました。各採取口はこのチューブシステムにつながれていて、樹液が流れ出るのに十分な気温に上昇すると、システムが自動的に作動しはじめるようになっています。このチューブシステムの開発により、メープル産業がさらに発展したのです。

 

1980年代から現在

1980年代の逆浸透といわれる技術の出現は、新たな技術革新でした。メープルウォーターをある程度濃縮させるために逆浸透膜を使うことは、メープル製品に関する法律の精神と基準を遵守しており、加工とはみなされません。この技術はメープルウォーターに含まれる水溶性の成分を濃縮するだけのものだからです。そして、生産コストと労働時間を削減しながら、何百年もの間愛されてきた自然の甘味料であるメープル製品の味と品質をそのままに保っています。

 
 

The Science
Behind Maple
レシピを背後から支える科学

研究者は、メープルシロップの自然な組成がもっている人間の健康を支える潜在的な力について研究しています。